Mamaのつぶやき

子育ては終わったけれど‥これからの生き方を考えつつ、平凡なシニア主婦が呟きます

2020年01月

アマゾンプライムではありませんが、昨年公開された映画「ロケットマン」を紹介します。

作品名から何かヒーロー物かと思われそうですね。

イギリスの天才ミュージシャンのエルトンジョンの半生をミュージカル仕立てで描いた映画です。
今現在、ゴールデングローブ賞のミュージカル部門主演男優賞、主題歌賞を受賞し、オリジナルサントラがグラミー賞にノミネート、アカデミー賞歌曲賞にノミネートされています。


「ボヘミアンラブソデイ」の大ヒット後の公開とあって、ミュージシャンの伝記物にのっかたのかと思われそうですが、そうではなさそうです。

「ボヘミアンラブソデイ」の最終監督デクスターフレッチャーが指揮していますが、「ロケットマン」の企画はボヘミアンより前にあったようです。

タイトルは、エルトンジョンの1972年の名曲「ロケットマン」を使っています。


「ロケットマン」


〇2019年 イギリス、アメリカ合作映画

〇主演 タロン エジャートン


〇留守がちな軍人の父親と険悪な仲の母親の間で一人っ子として育ったレジナルド ドワイト(レジ―)=(エルトンジョン)は、愛情を求めても父親には冷たくされ、母親にも放置されて寂しい子どもだった。
唯一同居していた祖母が、彼のピアノの才能を見抜き、応援してくれる。
音楽の道に進んだレジ―は芸名をエルトン ジョンとし、作詞家のバーニー トーピンと出会い、大ヒットを次々と生み出す。

エルトンは密かにバーニーに想いをよせるが、バーニーは気持ちは理解はするものの親友として見守っていく。

孤独なエルトンは、やり手のプロデューサー、ジョン リードと出会う。ジョンリードと恋人関係になったエルトンは、薬物依存症、アルコール依存症に陥り、自殺未遂を図るまでに追い込まれていく。それでもジョン リードは、次々と仕事をやらせ、エルトンを利用し心を弄ぶ。


有名人となったエルトンが、再婚した父に会いに行ったり、恋人と暮らす母に催促されるまま送金しても、そこには息子への愛は無く、冷たく突き放される。
悲しみで心が荒れるエルトン。親友のバーニーとも離れてしまう。

「ただハグしてほしかったんだ」と涙を流す男の子のエルトン。大人になっても愛を貰えず、こっそりトイレで涙を流すエルトン。自殺未遂をした後であろうが、薬物でボロボロであろうが、プロ意識で笑顔でライブをする。

やがてエルトンは医療施設に入り、依存症を治す。そんなエルトンの元にバーニーが帰ってくる。


エルトンがカウンセリング中のシーンで、子ども時代の自分を大人の自分が抱きしめる幻想シーンはほっとするような、悲しいような、複雑な気持ちになります。

どんなに名声を得ても、お金があっても、欲しい愛は得られない。幼少期の頃の寂しさは大人になるにつれて闇が深くなっていく。
ゲイである事で欲しい愛を得られず、女性と結婚したが傷つけてしまったエルトンの悩みは尽きない。

リアルタイムでエルトンの曲を聴いていた自分には、あの時はそうだったのかと今理解できました。
それにしても、エルトンのプロ根性には感服します。

子育て中の親御さんに見てほしい映画でもありました。幼少期に愛してあげる事がいかに大事かが伝わる映画でもありました。

全ての歌をタロンエジャートンが歌っています。とてもいいです。

タロンの演技も歌も素晴らしく、ファンになりました。

特に「僕の歌は君の歌」ができるシーンは鳥肌がたちます。
バーニーが立ち去るシーンで、バーニー役のジェイミー ベルが歌う「グッバイイエローブリックロード」も最高でした。

救われたのは、現在のエルトンが本当の愛を得て、子どももいて、幸せなこと。

この映画がきっかけで、タロンの出世作「キングスマン1~2」も観ました。
「キングスマン2」にはエルトンもゲスト出演していて、「ロケットマン」の制作には「キングスマン」のスタッフが参加しています。



「僕達は天使じゃない(We're No Angels) 」 は、古い映画ですが、今観てもとても面白かったので紹介します。

公開時、評価が高く観たいなと思っていましたが、それっきりでした。今はインターネットでいつでも好きな場所で観られる様になっていいですね。

古い映画を探し出すと、公開された年の自分の歴史と重ねてしまいます。
当時は、観たい映画があってもなかなか自由に出かける事も無かった状況で、あの頃の自分を色々思い出しました。


「僕達は天使じゃない(
We're No Angels
 

〇1989年制作 アメリカ映画 コメディ
〇主演 ロバート デニーロ、ショーン ペン

再びのロバートデニーロ。製作総指揮もやっています。

〇カナダ国境近くの牢獄に窃盗罪で入っていたネッド(ロバートデニーロ)とジム(ショーンペン)は、死刑囚のボビーが脱獄した時の流れで一緒に脱獄します。

ある小さな町に神父に成りすまして入りこみ、目の前のカナダ国境へ向かって逃走を図ります。

偶然別の2人の神父に間違われた事で、教会に住むことになり、神父として周りを騙しながらの珍逃亡劇が展開していきます。



ネッドが恋におちる気の強いシングルマザー役に、若きデミ  ムーアが登場します。ハッとするような美しさです。

逃亡劇なので、何度も万事休す!と言う場面やハラハラする場面がありますが、そこがコメディ。
何とかなっていきます(笑)
ロバート デニーロの演技は流石ですが、両手を広げてニコニコする演技が、先日書いた「キングオブコメデイ」と同じでした。
ああいう表情は彼ならではの魅力ですね。
ショーン  ペンもまだ若くて、おどおどした演技や純粋さが抜けない役どころが上手いなと思いました。
最初は頼りない窃盗犯だったジム(ショーン ペン)が、教会での生活の中、神父として振る舞っていくうちに人生の哲学に目覚めていく成長物語でもあります。

脱獄物の映画は、残酷でドロドロしたシーンが多いですが、最初に少しあったものの、そこまででは無く、ラストはほのぼのとしたものも感じさせます。
ラストがハッピーに終わる痛快ドタバタ劇でした。

香港映画で、同じ名前の作品がありますので、気をつけましょう。そちらも面白そうですが。


最近、アマゾンプライムで映画を良く観ています。

洋画を字幕でみるのが多いですね。
夢中になって一日2~3本観てしまう日もあり、目がドライアイになり目薬が離せません(笑)。

これから、観て良かったと思えるお薦め映画やドラマについても書いていきたいと思います。

最近の半年で約80本ほど観ましたが、何からお薦めすればよいのかとても迷います。

まずは、今年のアカデミー賞を総なめしそうな「ジョーカー」に関連する古い映画「キングオブコメディ」を紹介したいと思います。

「キング オブ コメディ」

〇1982年制作、アメリカ映画
〇主演 ロバートデニーロ

ロバートデニーロの演技力に感服。
良く比較される「タクシードライバー」とは表情、動きなど同じ俳優とは思えない演技力です。

コメディアンになる夢をあきらめきれない主人公、ルパート パプキンは、母親と2人暮らし。
仕事をしている風でもない。ただ好きなコメデイアンの追っかけをしている日々。

有名なコメディアンに強引に近付き、自分が大スターになる妄想を持ちます。
断られても、しつこくつきまとい、テレビに出たいが為にやがて犯罪を犯してしまいます。

映画が製作された頃は、ストーカー規制法なんて全く無い時代でした。
主人公は完全にストーカーです。

妄想のシーンと現実が入れ混じるシーンが続きます。
思い込みの強い社会的弱者、どこか病んでいる主人公はいつも笑顔です。それが逆に悲しく怖くなりました。

不気味という訳でもなく、作り笑いでもないストーカーを演じる上手さは、流石ロバートデニーロです。

ラストの主人公のテレビ出演での漫談を聞いていると、同情してくるし、憐れにさえなってくるのです。

しかし、観客は後から思うでしょう。どこまで真実なの?ラストは妄想?それとも?

この疑問には答えは無さそうです。観る人それぞれの中にあるのでしょう。


以上簡単に紹介しました。
昨年公開された「ジョーカー」との関連についてですが、まずこの映画の主人公もコメデイアンになりたくて、テレビ出演をして有名になるという妄想と現実を行ったり来たりします。

パニックになると笑いだしてしまうという障がいがあり、彼も母子家庭の貧しい家で苦労して生きています。キング オブ コメデイと同じ、社会的弱者であり、コメディアンになりテレビに出たいという夢を持っています。
社会によってその夢も潰され、犯罪者となってしまうところも同じです。

そして、ラストシーンでは、これは妄想なのか現実なのかと疑問が湧きます。その点も似ています。

ロバートデニーロが、テレビ番組の司会者として出演していますので、あきらかに「キングオブコメディを」意識していると言えそうです。
「ジョーカー」は、バットマンのスピンオフ的な映画と思いきや、全く違いました。

「キングオブコメディ」も「ジョーカー」も現代の闇を表していると思います。
貧富の差、弱者への差別、政治的にも理不尽な事が多い世の中、主人公と自分を重ねる人も多いのではないでしょうか。

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