ペット霊園に行こうと思っていました。


しかし子どもが反対。

「遠い知らない所に置いて帰るなんてできない。Rはきっと自分は捨てられたと思っちゃうよ。いつも一緒にいたい。」と涙を浮かべて訴えました。

確かにそうです。病院に入院した時、不安そうだったあのRの顔が浮かびました。

霊園は丘の上にあります。行った事もないところだからさぞ怖い事でしょう。

もし家を引っ越す事があったら、骨を掘り返せば良いのです。

リビングから良く見える所に埋めることにしました。


子ども達が早朝から穴をほり、泣きながらそっと亡骸を置きました。お花と一緒に。


亡くなる前日にRと一緒に眺めた金木犀の木の下です。
      

満開だった花はもうほとんど散っていましたが、不思議な事に、再び満開になり、お墓の上に沢山の黄色い花を散らしました。まるで止まらない私たちの涙のように。


金木犀の香りが漂う季節になると、この日の事を思い出します。


ペットとの別れは、もしかしたら人間との別れより辛いかもしれません。心を通わせたペットは、純粋で人の心を清めてくれる存在であり、愛おしく、心の支えにもなってくれるものだからです。


本当の慈愛を感じさせてくれる存在を失うのは、身体の一部を無くしたも同然と言えます。


その日以来、初めてペットロスというものを知りました。