子犬の時以来、久し振りにその動物病院に行きました。

あまりに年数が経っていたので、前と変わっていたらどうしようと不安もありましたが、かといって他に連れて行きたいと思う所が無いので、病院があの時のままでありますようにと祈っていました。


幸運にも、全く何も変わっておらず、医師もあの時のままでした。

Rは、連れて行かれた所が病院である事はわかった様で、恐怖で震えています。

「大丈夫だよ。怖いんだね。何もしないから安心して」と医師が優しく声をかけます。

そしてむやみに触りません。そっと優しくRの様子を見ながら観察しています。



医師の様子を見て、ああ、良かった。ここに来て正解だったとホッとしました。

以前の手術の事など話しましたが、尻尾は見ればわかるので、ただ頷いてくれました。

そして「本当に怖かっただろうね。嫌な体験をしたんだね。病院が怖いのは当たり前だよね。もう大丈夫だよ。怖い事はしないよ。」と話しかけて、Rを落ち着かせてくれました。


この時、色んな事が頭に浮かびました。

友人がパピヨンを数か月前に亡くしていました。

亡くなる前の状況を聞くと本当に可哀相でした。

かかりつけの病院があり、そこでは、あと何日もつかわからないと言いながら最期まで通院させ、注射をうっていたそうです。

パピヨン君は、それが辛くて怖くて、病院に行くたびに嫌がり泣いていたそう。

でも、「医師が連れてこいと言うし、もし途中で辞めてしまったら後悔しそうだったから、無理やり連れていった」そう。
でも、ある朝、パピヨン君は天国に行ってしまいました。友人が見つけました。最期の時を見る事もなく。

前日も泣いて嫌がるのを無理やり注射をしたばかりでした。友人の頭に残ったのは、愛犬が嫌がり泣いて抵抗する様子だけでした。

どうせ亡くなるのなら、あんな思いをさせなくても良かった。

医師まかせにしないで、自分で愛犬が少しでも安らかに天国にいける様にしてあげれば良かったと、毎日後悔ばかりしていたそうです。

友人を誰も責める事はできません。少しでも長く生きてほしかった、少しでも回復してほしかったという愛犬への思いがあったからこそですから。パピヨン君は恨んでいない、最期まで有難うと感謝していると思います。


何が良いのか、私もわかりません。どんなに頑張っても、いつかは寿命がきます。人間も。

残された人は後悔するものだと思います。仕方がない事だと思います。愛情があればあるほど辛くなるのですから。

冷たい無責任な人間に比べたら、素晴らしい飼い主さんだと思うのです。


と言いながら、自分はどうだったのでしょう。


自分にそう言い聞かせるしか辛さから逃れる事はできませんでした。


話を戻します。
医師はRの症状、腹水を見て
「おそらく腸リンパ管拡張症でしょう。腹水がたまるという事は、重症化しているという事です。治療には何年もかかります。老犬でもあるので、R君にあまり負担をかけないで、なるべく楽にすごせる様に、薬で様子を見て行きましょう。」
と言いました。血液検査などをし、注射と投薬で、その日は帰りました。


Rは心臓はとても元気だという事でした。

しばらくは、2日置きに通うことになり、体重を測って腹水が減ったかどうかを調べます。

薬はステロイドと心臓の薬、利尿剤をだされました。


薬が効いたのか、次第に腹水が減ってきて、走り回るほど元気になり、便も尿も普通に出るようになってきたのです。


ステロイド剤は減らされていきました。通院も1か月後にと言われるまでになり、ご飯ももりもり食べる様にまでなっていました。

この時から、毎日手作りのご飯を食べさせていました。


腸リンパ管拡張症というのはどんな病気なのか、後日お話しようと思います。